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第6回 出口対策の授業はどうなってる?高3英語より

Profile

中村 雄一郎(なかむら ゆういちろう) 先生

札幌日本大学中学校・高等学校
英語科主任,医療系探究講座MLPチーフ
教務部副部長、中学部バドミントン部副顧問
高校3学年主任 

Students

(取材日:2025年6月16日)



INDEX


■英単語小テストとミニ講義による解説

授業は小テストから始まります。この小テストは学校で採用している『英単語帳データベース4500』に付属しているものです。テストが配布されると、モニターに4分が表示されます。生徒はこの時間の中で解答します。

4分が経過すると答案を隣の生徒と交換します。交換後、中村先生は解説を行います。今回は約8分の解説の中で、発音のポイントとなる点や関連する語句や意味などの情報を教えてくれます。
生徒は丸付けが終わったら、元の生徒に答案を戻し、今回の点数をロイロノートにあるアンケートに記入します。すると、クラス全員の点数の分布が1点刻みで表示されます。これにより、毎回の小テストの到達度がクラス内でどの程度か客観的に把握できます。

生徒たちは、毎回の流れで慣れているのか、点数に一喜一憂することはなく、「あーここが間違った」などとつぶやきながら、その場で覚え直しをしていました。

4分間で実施される英単語帳付属の問題

ICTを利用し、テスト後すぐに全体の概況を把握できる


■英語歌で耳と頭を英語モードに

パニック!アット・ザ・ディスコの曲。曲は毎月変わります。


■段落要約とグループ共有と個人演習

この学習時間は、各自が英語長文を読みながら、段落ごとの要約を行います。その後、グループで共有し、個人で設問に取り組みます。

以下の流れで進みます。

1. 段落番号をつける

2. 本文を読む

3. 段落ごとに要約し、ワークシートに記入する。
(ここまで個人作業で、今回の授業は11分間が与えられました。)

4. 4人グループになり、各段落の要約を共有する。

5. グループを解消し、個人で演習に取り組む。

ここまでで、最初の50分が終了します。10分の休憩を挟んで、次の授業では問題の解説が行われます。

この時間帯で特に印象的だったのが、要約の後のグループ共有があったことです。単に共有するだけでなく、「こう書かないと伝わらないのではないか」「筆者が言いたいことはこっちではないか」と表現方法や内容について深い議論がなされ、4名の意見を集めると、ほとんどのグループでかなり高い精度の要約が行われていたことです。これにより、その後の各自の問題演習で、本文の内容をかなり深く理解したうえで解答することができ、本文の内容が分からないで間違ったのか、解釈や理解において間違ったのか、どこに問題があったのかが明確になっていました。

大学入試の記述問題を主眼においた問題集。『必修編』は国公立大学入試レベルでこのテキスト終了後、難関大学入試レベル問題集に進む。

段落の要約をするためのワークシートが配布される。

段落の要約が終わったら、グループでそれらを共有します。


■演習解説


■生徒インタビュー➀

YU・Mさん YO・Mさん

■中村先生の想い


■まとめ

(取材・記事 昭和女子大学現代教育研究所 研究員 本岡泰斗)