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科学部地学Mグループが第63回 日本学生科学賞北海道審査会 表彰式に出席

2021.03.15

 2019年11月23日(土・祝)11時30分から、読売北海道6階会議室において、第63回 日本学生科学賞北海道審査会 表彰式が行われました。本校科学部地学Mグループ(3-9 石黒駿斗、2-8 高田駿、2-8中山賢人、2-8 丹野将史、1-9 佐々木結音、(3-9 宮本悠史は都合により欠席))が出席し、研究作品「ネオジム磁石を用いた地磁気水平分力の測定」に対して、北海道経済部産業振興局科学技術振興室 参事 鶴蒔徹様から北海道知事賞の賞状と盾を授与されました。

 私たちは7年前から、磁石の中で最強といわれているネオジム磁石に強い知的好奇心をもって取り組んできました。ネオジム磁石で科学的にもっと面白いことができないだろうか、と問い続けてきた結果、2年前に地磁気のテーマに辿り着きました。実験を何千回と繰り返し、再現性を何度も確認し、異なる方法で地磁気を測定した結果と私たちの結果とを比較するなど、考えられることは殆んどすべて実行に移した結果、測定データが信頼できるものであることを確信しました。ただ一つだけ、北極あるいは南極での測定を検討しましたが、これは実現が難しいと判断し、実行に移すことができていません。そのため極地にできるだけ近く、測定が実行可能な場所としてヘルシンキを選び測定しました。日本物理学会、応用物理学会、日本地球惑星科学連合、国際学会などで発表し、専門の先生方からのコメント一つひとつを熟考し、自分達のデータや考え方を何度も見直してきました。
 また、わかりやすいプレゼンテーションをするためにポスター、スライド、及び論文の中身を発表するたびに粘り強く改善してきました。今回、これらの努力が少しばかり認められ、北海道で初めて大きな賞を受賞できたたように思います。この研究は取り組み始めてから2年しか経過しておらず、そのため内容にまだ深みがなく、数多くの課題や問題も残されています。それらは科学部の後輩が引き継ぎ、既に取り組みを始めています。

 ネオジム磁石に関する研究は、科学部の中で今年度から重点テーマとして位置付け、今後も科学部で引き継いでいくことになりました。ネオジム磁石に関しては、現在、主なテーマが5つ同時進行しており、今回そのうちの一つ、地学分野と物理分野の両分野にまたがった地磁気の研究で受賞することができました。また、ネオジム磁石の研究として既に全国最高賞を受賞している磁気力と距離の関係及び抵抗率測定法、さらには反磁性の研究やエネルギーへの応用研究など残り4テーマについても、科学部で引き続き、さらなるレベルアップを図っていきます。

 この後、12月22日(日)及び23日(月)に、日本科学未来館(東京都江東区青海)で開催される中央最終審査において、私たちは今回受賞した研究内容についてポスター発表をする予定です。発表会では、先輩から引き継ぎ、さらに私たちが深化させてきた地磁気の研究成果をわかりやすく、正確に伝えられるように全力を尽くします。