実験・実習・授業

産業技術総合研究所 北海道センターにおいて「高等学校理系クラブ科学屋台」に参加

 2019年8月3日(土)、産業技術総合研究所 北海道センター(札幌市豊平区)において、一般公開プログラムが実施されました。その中に「高等学校理系クラブ科学屋台」があり、本校から1年生2名が参加し、9:30から16:00まで会場に親子で訪れた子供たち一人一人とサイエンスの楽しさを共有しました。
 今年度は、「磁石の不思議な世界を体験しよう!」で磁石を用いたいろいろな実験を行いました。本校が産総研の一般公開プログラムに参加するのは、今年度で3年連続になります。来年度以降も、新たな科学実験を開発し、継続して参加できるようにしたいと考えています。日頃、私たちが行っている科学部の活動を通じて、私たちが経験したサイエンスの楽しさや素晴らしさを一人でも多くの子供たちに伝えられるように、これからも努力を積み重ねていきます。

東京工業大学の学生さん3名と林業試験場の脇田陽一さんがご来校

 2019年8月16日(金)、東京工業大学の学生さん3名と林業試験場の脇田陽一さんが来校し、本校から高校生バイオコンに参加する生徒5名が実験に関する打合せを行いました。高校生バイオコンは、独自のアイディアで小中学生向けバイオ系教材を開発し、その出来映えを競い合うコンテストです。4月から課題研究としてオガクズの研究に取り組んでいたグループが5月下旬にコンテストに応募し、参加決定後、オガクズを用いたバイオ系教材開発に向けてこれまで準備を進めてきました。その途中経過を報告するとともに、樹木の専門家である脇田さんからオガクズの実験に関するアドバイスを受けました。今後は、10月12日(土)に行われるコンテストに向けて、良い発表ができるように実験を進めていきます。また、小中学生に興味をもってもらえるように、学生さんたちからのアドバイスを参考にプレゼンの仕方を工夫していきます。
 バイオコンテストを通じて、オガクズを用いた本校独自の教材開発ができるようにさらに努力を積み重ねていきます。

第11回マスフェスタ<全国数学生徒研究発表会>でポスター発表

 2019年8月24日(土)、関西学院大学上ヶ原キャンパス(兵庫県西宮市)において「第11回マスフェスタ」が開催されました。全国から38校(発表件数:56)の高校が集まり、数学分野の日頃の研究成果を発表しました。本校から、2年生1名が参加し、1件のポスター発表を行いました。今年度で4年連続の発表になります。
 発表は、「磁石間および磁石球/鋼球間に働く磁気力と球心間距離の関係」のテーマで、これまで取り組んできた研究成果をまとめたものです。磁気力と距離の関係に関する実験結果を物理の法則及び数学を用いて理論的に導き出し、実験結果を理論的に証明できることを示しました。また、その過程で得られた成果の応用についても紹介しました。私たちの発表内容について多くの方々に興味・関心を持ってもらうことができ、数学の課題研究を通じて他校との交流をさらに広めることができました。
 今回、発表した研究をさらに深化させるとともに、数学的な取り組みを物理分野だけでなく、様々な分野へ展開していけるように努力を積み重ねていきます。

科学部生物班 第79回日本昆虫学会に参加

 2019年9月15日(日)に弘前大学で行われた、日本昆虫学会、小中高生ポスター発表の部に科学部生物班5名で参加してきました。
 ポスター発表では、大学の先生や、学生の方々から質問やアドバイスをうけ、とても有意義な時間を過ごすことができました。また、一般講演口頭発表者として参加されていた国立環境研究所の坂本先生にもお会いでき、研究に対して助言を頂くことができました。来年度は、京都開催です。一同は、来年に向けて研究をより充実させていきます。

第18回アジア太平洋化学工学連合会議(APCChE2019)Student Programでポスター発表

2019年9月23日(月・祝)、札幌コンベンションセンターにおいて開催されたStudent Program in APCChE 2019に参加し、国内外から参加した大学生の方々に混じってショートスピーチおよびポスター発表を行いました。  APCChE 2019は、SDGsへの貢献をテーマとして開催され、実学である化学工学のSDGsに対する新たな試みを支援すべく、Student Programが企画されました。中国、韓国、フィリピン、インドネシア、マレーシアからも大学生が参加し、35件のポスター発表が行われました。本校からSSH・科学部を代表して2年生1名、1年生2名が参加し、”The power of sawdust to support the future of the earth”について専門の先生方など参加者の前で発表し、質疑応答を行いました。
 この研究は、私たちと正和電工株式会社との共同研究になります。水を使わずにし尿処理が可能なバイオトイレで使われているオガクズに注目し、オガクズのアンモニア揮散防止効果について研究をしています。オガクズの有効活用による資源循環型社会を目指し、SDGsに貢献できるように課題解決に向けて取り組んでいるところです。
 今回、化学工学のSDGsへの貢献をテーマとするStudent Programに参加できたことで、SDGsへの関心をさらに深めることができました。札幌日大高校 SSH・科学部は、これからも様々な分野の課題に積極的に挑戦していきます。

北海道ハイテクノロジー専門学校による出前授業を実施

 2019年10月5日(土)の午後からおよそ2時間にわたって、北海道ハイテクノロジー専門学校による出前授業が行われました。この出前授業は毎年SSH選択生徒を対象に行われているもので、DNAの制限酵素処理と電気泳動処理を体験する授業です。毎年本校にお越しいただいているバイオテクノロジー学科の伊藤先生によるDNAの構造や仕組みに関する講義や実験器具の取り扱いなどを学んだあと、生徒たちが実際に実験に取り掛かりました。

 マイクロピペットや電気泳動装置などのように普段使いなれていない実験器具を取り扱うために、最初はぎこちない様子が見られましたが、TAとして来ていただいた学生さんのアドバイスもあり、どの操作も無事に終えることもできました。

 DNAの電気泳動が終了した後は、それぞれの班ごとにDNAのバンドを確認し、目的のDNAを見つけることができました。実験の最後には、伊藤先生から生物学だけではなく将来の進路選択についての貴重なお話をいただくこともでき、生徒たちにとっては有意義な授業となりました。

SSHフィールドワークを実施

 2019年9月28日(土)にSSH選択生徒13名が参加して、SSHフィールドワークが行われました。  このフィールドワークでは、野幌丘陵と呼ばれる場所に立地している札幌日大高校の周辺地域の地質とその成り立ちについて学ぶほか、支笏火砕流堆積物から支笏火山の活動の様子を学ぶ目的で毎年行われています。

 当日のルートは、①旭山記念公園、②藻南公園、③石山緑地公園、④北広島エコミュージアムセンター、そして⑤西の里砂採取場でした。

 当日はバスに乗り、まず旭山記念公園から札幌周辺の地形全景を学びました。旭山公園からは札幌の地形である山地、扇状地、丘陵を一望することができました。

 その後、札幌市南区にある藻南公園で豊平川に入り、河岸段丘の観察をしながら海底火山堆積物などを探したほか、石英斑岩と呼ばれる鉱物採集を行いました。

 石山緑地公園では、支笏火砕流堆積物である札幌軟石や溶結凝灰岩の観察を行いました。

 午前中に札幌市内を巡検し、午後からは北広島市エコミュージアムを訪問しました。ここでは野幌丘陵の成り立ちのほか、北広島市周辺で発見されたキタヒロシマカイギュウの骨格模型のほか、貴重な化石標本を見せていただく機会がありました。

 最後に西の里砂採集場を訪問し、クロスラミナを観察したのち、貝化石の発掘に挑戦しました。何名かの生徒が、砂を削り取る中でいくつかの貝化石を発見し、そのたびに歓声が上がりました。  今回のフィールドワークでは、普段何気なく通り過ぎている道の起伏などが、火山活動や地殻変動などの自然現象によって形成されていることを知る良い機会になりました。

第3回生物資源科学部長杯「生物研究発表会」に参加

 2019年10月26日(土)神奈川県藤沢市にある日本大学生物資源科学部において、第3回生物資源科学部長杯「生物研究発表会」が行われました。今回は日本大学の付属高校のうち、本校を含め10校が参加しました。本校からは科学部生物班の2名が「部活動別の指の菌について」という研究について発表を行いました。

 発表後は大学の先生方から多くの質問などが寄せられて、活発な質疑応答が行われました。発表会終了後は、発表会に参加した付属校生と大学の先生方との懇親会が催され、そこで表彰式が行われました。参加した10校とも素晴らしい研究が多かった中で、本校の発表は見事に第1位を獲得し、研究の着眼点のユニークさなどが高く評価されていました。今回の受賞は生物班の研究に大きな励みとなりました。

第11回「坊ちゃん科学賞 研究論文コンテストと発表会」で優秀賞を受賞

 2019年10月27日(日)、東京理科大学神楽坂キャンパスにおいて第11回「坊ちゃん科学賞 研究論文コンテストと発表会」が開催され、SSH・科学部3年9組 宮本悠史 君(代表)が優秀賞5件に選ばれ、共同研究者である3年9組 石黒駿斗 君とともに口頭発表を行いました。受賞論文である「ネオジム磁石を用いた地磁気水平分力の測定」について専門の先生方など参加者の前で発表し、質疑応答を行いました。この研究は、7年前に先輩達が始めたネオジム磁石の課題研究を後輩達がこれまで引き継ぎ、深化させてきた努力の結晶といえるものです。宮本君と石黒君はこの3年間、二人三脚で頑張り抜き、研究内容に加え先輩達への思いも込めた素晴らしい発表でした。また、優良入賞を受賞した2年8組 上原昂大 君が研究グループを代表して表彰式に出席しました。
 先輩達から引き継いだネオジム磁石の研究をこれまで粘り強く続けてきて本当に良かったと思います。まだ解決しなければならない課題が幾つか残っていますが、これらの課題は後輩たちが引き継いでいきます。

第5回「全国ユース環境活動発表大会」で優秀賞を受賞

 2019年11月10日(日)、札幌市において第5回「全国ユース環境活動発表大会」が開催され、今回初めて本校も参加しました。SSH・科学部の2年8組今村美咲さんが「おがくずの再活用」をテーマに口頭発表を行い、優秀賞を受賞しました。この日は、他のSSH活動日と重なり、今村さんが一人で発表を行いましたが、自分の言葉で要点を的確にまとめた大変立派な発表でした。
 この研究は旭川にある正和電工株式会社との共同研究で、水を使わずにし尿処理が可能なバイオトイレで使われているオガクズに着目し、オガクズの特性やアンモニア揮散防止効果等について研究成果を発表しました。

 現在本校では、北海道の重要資源である森林に関わって、資源循環型社会を目指し、SDGsに貢献できるような課題を多く取り上げ、その解決に向けて取り組んでいるところです。

 今後はオガクズ中の菌による有機物の分解能力などにも焦点を当てて研究を進めていく予定です。この日は、各学校の発表に引き続き、環境問題に関するワークショップを通して他の高校の参加者と交流を行い、大変有意義な時間を過ごすことができました。