SSH生徒研究発表会(2年口頭発表)を開催
2020年2年2月1日(土)、2年SSH生徒による生徒研究発表会が行われました。普段から取り組んでいる課題研究の研究成果を発表する機会であり、研究内容の深化およびプレゼンテーション能力等の向上を目的とし実施し、生徒たちの日々の努力が感じられる発表会でした。緊張している生徒・堂々としている生徒など様々な表情が見受けられましたが、今後に活かせる良い経験をしました。
生徒たちは13件の口頭発表を行い、発表ごとに生徒から多くの質問があり、活発な意見交換の場となりました。その後、大学の先生方より研究について指導・助言をいただき、今後の研究の進め方を見直す機会にもなりました。この発表会を通じて、課題研究に取り組むことにより論理的思考力が確実に身についてきていることを実感できました。
今後、生徒たちは3年前期まで、科学論文の執筆と研究発表会(英語口頭発表)を実施します。
発表した研究テーマは以下の通りです。
口頭発表
1 部活動別の指の菌について
2 ケルセチンの抽出について
3 ネオジム磁石を用いた地磁気の測定
4 抵抗率の測定法
5 ゼーベック効果を用いた発電効率
6 ゴムボールの跳ね方
7 天晴れ!すばらしき防音ツール
8 音色と音の物理的性質の関係
9 磁気・磁力と熱の関係
10 豊平川の古流向を調べる
11 ゴマシジミの保護を目指して
12 物体の自由落下について
13 ゼータ関数の臨界領域での挙動の考察
SSH科学技術人材育成重点枠に選定されました
SSH指定校は、昨年(令和元年度)212校でした。この中でも、より先進的な取組を行うことが認められた学校には、「重点枠」として従来の「基礎枠」に加えて特別な支援を受けて研究をすることができます。次年度の重点枠として全国で5校選定されましたが、この中に本校も入ることができました。
本校は「地球規模課題に関わる社会との共創」という重点枠区分の中で「地球規模の課題を独自の連携によって解決に迫り、新たな価値を創造する人材の育成」をテーマにこれまでの研究をさらにパワーアップして進めて参ります。具体的には、研究テーマを、1資源循環 2エネルギー 3健康・医療 4気候変動 5地磁気 6人工知能(AI) の6つに絞り込み、各テーマによって個別の研究機関や専門家と緊密な連携を結び、実践的な研究を行おうとするものです。本校は2年前からこの重点枠の取組を始めており、すでに研究が進んでいます。この指定を機に、なお一層活発に取り組んで北海道から世界に貢献する科学者の育成を目指します。
■令和2年度SSH 重点枠を含む概要 ※PDFファイルが開きます。
3年生SSH生徒研究発表会(英語口頭発表)を実施
8月1日(土)、SSH活動3年間の課題研究活動のまとめである英語口頭発表会が行われました。新型コロナウイルスの影響で発表会の開催が危ぶまれましたが、運営指導委員の先生方にオンラインで参加していただくことで、無事開催することができました。この発表会のために、3年生は英語教諭の指導・助言を受け、発表スライド作成するなど多くの準備をしてきました。
また、当日に備えて発表練習を何度も行いました。その成果もあり、当日は13班すべてが発表を終えることができました。
発表会の最後には生徒代表挨拶として8組の宍戸さんが、3年間の課題研究活動を振り返りながら、発表に関わった方々にお礼を述べ、無事、発表会を終了することができました。
また、発表テーマは以下の13テーマとなります。
1, The Change of Magnetic Power due to The Heat
2, Relationship between Timbre and Physical characteristics of sounds
3, The behaviour of some kinds of zeta function in the critical strip
4, Awesome! Useful Soundproofing
5, Method of measuring resistivity
6, CHANGE OF "COEFFICIENT OF RESTITUTION" UNDER VARIOUS CONDITIONS
7, Using the Seebeck effect to generate power more efficiently
8, Identification of bacteria
9, Investigate the paleo current of the Toyohira River
10, Aiming to protect the Scarce Large Blue
11, Free fall of objects
12, Extraction of quercetin
13, Measurement of the Earth's Magnetic Field with a Neodymium Magnet
【SSHフィールドワークを実施】
2020年10月24日(土)、高校1,2年生のSSH選択者16名が本校周辺地域のフィールドワークに出かけました。このフィールドワークの狙いは以下の3点です。
①北海道の化石、特に北広島市周辺で発見された化石について理解すること。
②本校の土台となっている野幌丘陵の成り立ちと支笏火山の活動史を学習すること。
③自然の歴史的な見方を取得し、自然とのかかわり方を学ぶこと。
参加した生徒たちは、学校出発前に校舎玄関前から見える樽前山と恵庭岳の位置関係を確認しました。またこの2つの山の間に支笏湖があることも頭に入れながら、最初の目的地である北海道博物館に向かいました。ここでは北広島市で発見されたケナガマンモスやナウマンゾウをはじめとする大型哺乳類の復元模型が展示されています。展示室を一通り見学した後、生徒たちは学芸員の方から「北海道の化石」についての講義を受けました。この中で寒冷地に生息するケナガマンモスと比較的温暖な地域に生息するナウマンゾウがほぼ同時期に生活していた可能性について学びました。
北海道博物館での講義の後、生徒たちはバスに乗り国道274号線を北広島西の里砂採取場へと向かいました。274号線を移動中「椴山」と呼ばれるところが丘陵地のピークであるとの説明を受けました。椴山を通過後しばらくして西の里砂採取場の露頭でクロスラミナと呼ばれる地層を見学しました。この場所は昨年度、何名かの生徒が貝化石を発掘した場所でしたので、生徒たちは化石を発見しようと張り切って斜面を削りましたが、今年は残念なことに化石を発掘することはできませんでした。
西の里砂採取場での発掘を終えた後、生徒たちは島松軟石採掘跡に向かいました。ここは旧島松駅逓所近郊にあり、現在は高速道路の真下に位置しています。島松軟石は4万年前の支笏火砕流堆積物によるものです。生徒たちは近くに落ちている島松軟石の破片を観察し、その特徴を理解することができました。
千歳市で昼食休憩を挟んだ後は、美々貝塚に行き縄文人の生活跡を見学しました。展示施設の中には約80㎝程の貝殻が詰まった地層が保存されていました。貝殻層の上下には樽前山の火山により堆積した火山灰層が堆積しているのが分かりました。美々貝塚の見学により、生徒たちは数千年前にはこの千歳市近郊まで海岸線があったという事を知りました。
フィールドワークの最後に向かったのは千歳市と苫小牧市の境界に位置する場所でした。ここの露頭では恵庭火山噴出物や支笏火砕流堆積物がはっきりと層状に堆積しているのを見ることができました。ここでは支笏軽石堆積物層のところに化石林が発掘できます。これはもともと森林があった場所に火山灰や軽石が急速に堆積し、その熱で森林が炭化したものと考えられています。生徒たちは説明を受けた後、斜面を登って化石林の発掘に挑戦しました。一生懸命にやったかいがあり、多くの生徒が化石林を発見しました。発掘したものの中には長さが90㎝、直径が10㎝程のものもありました。
わずか一日で学校周辺地域の地質に関する知識を学ぶことができ、今年度のフィールドワークを終えることができました。参加した人は今回のフィールドワークの経験を今後に生かしてほしいと思います。
奇想天外でアンビシャスな「人・発想・技術」を探す取り組み
2019年12月20日(金)全校集会が行われました。
本校がこの度指定された2019年度総務省主催「プレ異能vationスクール」について、角川アスキー総合研究所社長の福田正氏が東京からお越しくださり、全校生徒に向けて本校が「プレ異能vationスクール」に選出されたことに続き、「異能vaitionネットワーク」についてお話くださいました。
短時間ではありましたが、奇想天外でアンビシャスな「人・発想・技術」を探すというこの取り組みについて知り、福田氏のお話やビデオなどを通して生徒にとって刺激のある時間となりました。
早速、自分のアイデアを聞いてほしいという生徒も現れ、これからの展開が楽しみです。
奨励賞を受賞 日本地質学会ジュニアセッション~第18回小・中・高校生徒「地学研究」発表会
日本地質学会ジュニアセッション~第18回小・中・高校生徒「地学研究」発表会に参加いたしました。今回は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、ジュニアセッションはデジタルポスター発表会という形式となり、16校・18件の発表がありました。
本校生徒は、「豊平川の古流向を調べる」という研究テーマで、札幌周辺では豊平川の上流域にのみ分布する石英斑岩を指標岩石として豊平川の流れの変遷を調査しました。
発表者は、3年生の近智文君、不破千太君、田鎖龍汰君、安田基一郎君の4人です。
その結果、現在の北広島付近を北流する千歳川流域にない石英斑岩が北広島市大曲で見つかり、レキが流れてきた方向が、現在の豊平川上流方面にあることが分かりました。このことは、現在札幌中心部を流れる豊平川がかつては北広島方向に流れていたことを意味します。
審査の結果、奨励賞を受賞することができました。今後のさらなる発展を期待しています。
科学の祭典北広島大会についてのお知らせ
【科学の祭典北広島大会についてのお知らせ】
12月19日(土)の14:30~16:30に、本校中高一貫校舎体育館で実施を予定しておりました、「科学の祭典北広島大会」ですが、北海道内のコロナウィルス感染症の状況を鑑みて、実験材料をお配りして各ご家庭で楽しんでいただくように変更させていただきます。
この大会の開催に当たっては、北広島市教育委員会を通じて北広島市内の小学校に案内チラシでご案内申し上げておりましたが、北広島市内の児童・生徒の安全を考慮したうえでの判断ですので、どうかご理解いただきますようお願いいたします。
なお、実験材料や実験説明書につきましては、次の通りです。
個数は限られておりますが、冬休みの自由研究の参考に必要な方がおられましたら、以下の時間帯・場所で配布いたしますのでよろしくお願いいたします。
<小学生のみなさんへ>
今回の科学の祭典を楽しみにしておられた小学生のみなさん、会場での開催は中止という決定をいたしましたこと、申し訳ありませんでした。来年にはコロナウィルスの心配をせずに実験を楽しめるように、今後も感染予防対策をしっかりとって生活していきましょう。今回配布する実験材料や解説書を使ったり、インターネットなどで調べたりして、冬休みの自由研究に取り組んでください。
[配布できる実験材料]
・錯視を体験! → 錯視(目の錯覚)を体験するためのクラフトペーパー(2種類)
・ミニ空気砲をつくろう! → ミニ空気砲キット(組み立て済み)と解説書
・パラシュートをつくろう! → パラシュートつくるためのビニールとタコ糸と解説書
・煮干しの解剖 → 解剖シートと解説書(煮干しは入っていません)
・ぶんぶんゴマをつくろう! → ぶんぶんゴマをつくるための木製ディスクと毛糸と解説書
・スタンプカードとシール
以上の実験材料等を1セットとしてお渡しいたします。
[配布時間]
12月19日(土)14:30~16:30
[配布場所]
本校中高一貫校舎生徒玄関
なお、本校にお越しの際はマスクの着用など、感染予防対策をお願いいたします。
科学の祭典~北広島大会~
2020年12月19日(土)に予定しておりました「科学の祭典~北広島大会~」は、北海道内でのコロナウィルス感染症の勢いが収束していないため、会場実施ができませんでした。その代わりとして、本校中高一貫校舎入り口において、科学の祭典で使用する予定だった実験道具の一部を配布することにいたしました。
当日は本校教員が来校された方々に事情を説明し、封筒に入れた実験道具と解説書をお渡しすることになりました。実験道具はSSHの生徒たちが放課後に集まって袋詰めをしてくれたものでした。SSHの生徒たちは多くの子供たちが実験道具を使って楽しんでくれるように願いを込めていました。今回本校に来校され、実験道具を受け取ってくださった方々は100名を超えました。来校してくださった方々には、直接科学実験を体験していただくことができずに申し訳なく思うとともに、来年こそぜひSSHの生徒たちとともに実際に科学実験を楽しんで欲しいと強く思いました。
「令和元年度HOKKAIDOサイエンスフェスティバル」参加
サイエンスフェスティバルは、北海道地区のSSH指定校の生徒が、各校における活動状況や研究成果の発表を行い議論することで、相互に刺激し合い、研究内容の深化や研究活動の活性化を図ることを目的とし、平成25年度から実施されています。
今年度は、2月1日(土)、旭川市公会堂および旭川勤労者福祉会館において、11校130名の生徒が集まり、9件の口頭発表、34件のポスター発表が行われました。本校から1年生6名が参加し、口頭発表1件、ポスター発表3件を行いました。私たちは入学後、初めて課題研究に取り組み、昨年の4月から取り組んできた研究成果をまとめ、途中経過を報告しました。また、他校と課題研究を通じて意見交換を行うことで、様々な知識を得ることができ、お互いに親睦を深めることができました。
私たちはこのような学外活動を通して、授業では経験できない多くのことを一つひとつ学んでいます。今回、新たに見出された課題を一つひとつ解決し、研究成果をわかりやすく伝えることができるように、これからも努力を積み重ねていきます。
サイエンスツアーⅠを実施
2020年8月11日(火)~8月12日(水)、1年SSHクラス生徒対象に、物理・化学・生物・地学・数学・情報の各分野における先端研究を学び、1年後期から実施する「課題研究」の研究テーマ設定の参考とすることを目的とし、サイエンスツアーⅠを行いました。
研修日程
北海道大学水産学部
北海道大学水産学部では井尻成保准教授からウナギの生態に関する講義を受けました。身近な動物ながらその生態は詳しく分かっておらず,完全養殖が期待されています。完全養殖成功までの秘話,今後の課題等の話を聞き,大変興味深かったです。
函館国際水産・海洋総合研究センター
高原英生研究員から、イカの生態に関する講義を受け,イカの解剖実験を行いました。近年,イカの不漁が続いており,高騰しています。イカの回遊経路が日本海と太平洋に分かれていること,秋発生個体群と冬発生個体群があることなど,大変興味深いものでした。また、施設内にある巨大水槽のバックヤードや生態調査用の水槽の見学もしました。
新型コロナウィルスの感染拡大で大変な中,私たちを受け入れてくださった両施設の関係者に感謝します。ありがとうございました。