今年の物理チャレンジの参加申込者の総数は、昨年より約180名増えて1,945名の過去最高を記録しました。
本校から7名(3年生3名、2年生4名)が第1チャレンジ(実験課題レポート及び理論問題コンテスト)に参加し、3年SSHクラスの佐藤解君が全国で上位100名に選ばれ、第2チャレンジ(平成27年8月19日~22日、茨城県つくば市)への出場が決定しました。


1.実験課題レポートの提出
2015年度は「摩擦係数の測定」という課題が与えられ、4月上旬から実験にとりかかり、実験レポート提出の締切日6月19日まで毎日放課後遅くまで残って取組みました。球体とレール間の静止摩擦係数、すべり摩擦係数及び転がり摩擦係数など考えられる摩擦係数をすべて測定する、さらに球体のサイズを変えて摩擦係数を測定するなどできることはすべてやるという計画を立て、それらの摩擦係数を測定するための実験方法及び理論式の導出などは、物理で学習したことに基づいて彼自身で考えました。
しかし、時間的なことを考慮すると、佐藤君一人で今回計画した実験すべてを2ヶ月で終えることは厳しく、2年科学部員である4名に実験データをとることに関して協力してもらい、佐藤君がリーダーとなってデータをその都度整理し、結果を見ながら彼の判断により進めていきました。彼の実験レポートは、A4用紙で30ページ近いものとなりました。
2.理論問題コンテスト(90分)
平成27年7月12日(日)、札幌西高等学校で行われました。
佐藤君は、SSH活動を通してこれまで数多くの失敗をしながらも、それを自力で克服していくという経験を積み重ね、高校入学時より研究者を目指してSSH活動に取り組み、精神面において確実に成長してきたように思います。将来、研究者を目指す者にとって最も大事なことだと考えています。今回の経験により、佐藤君は自分が目標とする「社会に貢献できる研究者」に向かって、また少しばかり前進したように思います。