平成29年9月28日(木)、2年SSH選択生徒39名を対象にフィールドワークを実施しました。26日(火)の事前学習で、札幌日大高校周辺の地形である野幌丘陵とその周辺の支笏火山の成り立ちについて学習しました。前日の雨の影響で、終日曇り空でしたが、西の里砂採取場所、北広島市ミュージアムセンター恵庭盤尻、苫小牧美沢地区をまわり美々貝塚を見学するコースでした。
西の里砂採取場では学校周辺の野幌丘陵を形成する地層とクロスラミナと呼ばれる堆積構造の観察を行いました。きれいな形状が露出した地層を観察することで、数万年前の様子がよく理解できました。
その後生徒たちは北広島市エコミュージアムセンターを訪問し、野幌丘陵の成り立ちや北広島市から産出した化石についての説明を受けました。数万年前まで北広島市周辺まで海が広がっていたという話を聞き、生徒たちが現在との地形の違いに感心した様子が見られました。センターを出発した後は恵庭盤尻にある地層観察を行いました。日常の性格空間の中に見られる3層の層状構造に不思議な感覚を覚えた生徒もいました。
昼食休憩後、苫小牧市美沢において、支笏火山の噴出物と化石林が見られる場所を訪れ、実際に地層面を掘って化石林を発掘する作業を行いました。地層が露出している斜面に生徒全員がよじ登り、壁面を一生懸命に掻き出していると、炭化した森林化石が露出し、生徒からは歓声が上がりました。
化石林の発掘を終えた後は、美々貝塚を訪問し、5000~6000年前に生存していた縄文人の生活の様子を見学しました。非常に多くの貝殻が堆積した地層を見学し、多くの縄文人がどのような生活をしていたのか、その一端を学ぶことができました。
今回のフィールドワークでは、火山堆積物や地殻変動が積み重なることによって、現在われわれが生活している北広島市の地形が形成されてきたことを学びました。また、海岸線が北広島市周辺まで存在していたことで、多くの縄文人が生活していた様子も知ることができ、学校周辺地域の歴史をたどることができました。