平成26年6月26日(木)午後、1年SSHクラス生徒31名が北海道大学低温科学研究所の研究室・施設で研修を実施しました。今回の研修は、1941年に北大初の附置研究所として設立された低温科学研究所において、世界で初の人工雪をつくることに成功した中谷宇吉郎博士の足跡をたどり、最先端の研究に触れ、より一層の知的好奇心を喚起する目的で行いました。
古川義純特任教授より、北海道大学の概要・魅力を聞き、宇宙実験(氷の結晶成長)に用いた微小重力環境による氷結晶生成の小型実験装置が置かれた前で講義を受けました。
生徒はグループごとに各研究室や、-20℃の低温実験室・-50℃の超低温保存室で専門的な説明を受けました。-50℃の超低温保存室では、南極大陸の氷床から採取された約70万年前の氷が含まれる長さ約3,000mの「氷コア」が保管されており、その氷を用いて様々な測定・実験が行われています。
雪氷新領域部門・相転移ダイナミクス実験室では、氷の成長過程を分子レベルで捉える原子間力顕微鏡を用いた研究などが行われています。生徒は、その研究について研究員の方々から熱意あふれる説明をいただきました。
また、微小重力下で雪結晶を生成する装置を用いて説明いただいたロシア人研究者に、生徒が英語で質問する場面もありました。普段見ることができない大学の研究室の様子、また最先端の研究に触れ、研究の楽しさや意義をあらためて感じることができ、大きな成果をあげて本研修を終了しました。