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SSH地学フィールドワークを実施

2021.10.07

2021年10月2日「野幌丘陵と支笏火山の成り立ちをたずねて」というテーマで、SSH地学フィールドワークを実施しました。

高校1年生SSH選択生徒のうち希望者14名が参加しました。参加者は出発前に札幌日大高校を背に樽前山と恵庭岳の位置関係を確認しました。2つの山の間に挟まれるような形で支笏湖があることも確認して、最初の目的地である北海道博物館に向かいました。

北海道博物館では、まず初めに学芸員の方から北海道の化石についての講義を受けました。

その後展示施設内に移動して北海道内、特に北広島市周辺で発掘された化石標本などを見学しました。生徒たちは入口付近に展示されている、ナウマンゾウとケナガマンモスの復元骨格標本の大きさに圧倒されていました。これらの生物がおよそ4.5万年前に、実際に学校周辺の地域にいたという事実にも改めて驚きました。

北海道博物館を出ると次の目的地である西の里砂採取場に向かいました。西の里砂採取場では野幌丘陵を形成している地層とクロスラミナの観察の他、貝化石の発掘に挑戦しました。残念ながら貝化石の発掘はなりませんでしたが、地層がきれいに形成されている様子に感動していた生徒もいました。

その後昼食休憩をはさんで、美々貝塚を訪れました。

ここではおよそ5000~6000年ほど前から形成された貝塚が残っている場所でした。このことから北広島市に隣接する千歳市も縄文時代は海あるいは海に近い地形であったという事を学ぶことができました。

貝塚を見学した後は、最後の目的地である苫小牧市にある露頭に向かいました。ここで支笏火山が噴火した際の支笏降下軽石層と支笏火砕流が堆積した地層で、化石林が発掘される場所です。これは樹木が立ったまま火山灰や軽石に埋まって蒸し焼きになり炭化したものですが、生徒たちの中には直径10cm、長さ70cmほどの化石林を発掘した人もいました。今回のフィールドワークを通じて、生徒たちは札幌日大高校の周辺地域では様々な地形の変化が起こっていることを知ることができました。